深紅が艶やかで、目にも美味しい紅玉りんご

情熱的なまでに赤く輝き、“ 宝石の女王” の異名をもつルビー。その和名を「紅玉」というのは、ご存知でしたか？そう、りんごの紅玉と同じ名前をもっているのです。紅玉りんごも確かに、その輝くような深紅が艶やかで、目にも美味しい果実。日本に初めて栽植されはじめた頃の青森県の一部では、「満紅(まんこう)」の名でも親しまれたそうです。

甘さのなかにはじけるような爽やかな酸味が濃縮された、独特の味わい

寒暖差のある信州で育った紅玉りんごは、９月下旬頃から収穫期を迎えます。やや小玉で、甘さのなかにはじけるような爽やかな酸味が濃縮された、独特の味わい。同じく信州・木曽で生まれた作家で詩人の島崎藤村が、その詩『初恋』のなかで詠んだような、「薄紅の秋の実に 人こひ初そ めしはじめなり」といった甘酸っぱい記憶を、その味に思い起こす方もいるかもしれません。

濃厚で上質な酸味は甘さをプラスでより一層おいしさが引き立ちます

そんな紅玉りんごですが、酸味と同時に芳香も豊かなことから、現在は専らジャムにされたり、タルトタタン、アップルパイなどへと加工されて愛され続けています。完熟を迎えた紅玉りんごの濃厚で上質な酸味は、甘さを加えて調理することで、より一層おいしさが引き立ちます。

信州須藤農園の紅玉ジャムも、緻密で極め細かく、加熱しても煮崩れしにくい紅玉の特徴をうまく活かし、ほんのり酸味が楽しめる一品。情熱の赤い宝石ルビーを彷彿させる果肉のツヤ感を楽しみながら、目でも味わっていただきたいと思います。

紅玉りんごを楽しむ三つの美味しさ

摘みたて旬のジャム

信州産紅玉りんごを肉厚の扇状にカットして、果実と果汁だけを小さな真空釜で丁寧に炊き上げています。砂糖の代わりに白ブドウの濃縮果汁を使用し、果実含有量80％により素材そのものの美味しさを表現しています。紅玉りんごの上品な酸味と切れの良い果物の甘味により、口のなかに心地よい余韻が広がります。さらにシャキッとした歯ごたえと風味は、摘みたて完熟紅玉りんごを感じさせます。

丸ごとデザートコンポートジュレ

信州産紅玉りんごのきめが細かくシャキッとした食感を丸ごと味わえるように芯抜きしたホールの紅玉りんごを白ワインと果汁で煮込みコンポートに仕上げました。白ワインは五一わいん（長野県塩尻産ケルナー）を使用し、煮込んだワインはジュレにしています。よく冷やして紅玉りんごの丸ごとコンポートと白ワインのジュレとの余韻を味わってください。

焼いて香るジャム

信州産紅玉りんごを贅沢な大人の味に仕上げました。紅玉りんごの上質な酸味、スリランカ原産セイロンシナモンの繊細な刺激、そして7 年熟成のキューバ産ラム酒の深みのある香りによるマリアージュをお楽しみください。パンに塗ってトースターで3～4 分焼くとゲルが程よく溶けて、ラム酒とシナモンの香りが立ち上がり、より美味しくいただけます。